「過激行動主義」って何??
本日はTwitter上で「過激行動主義」という聞きなれない用語を見て、さらにその用語をつかう人の主張を見ていると、結局、行動主義に関して何も理解していない。恐らく「過激行動主義」は"Radical behaviorism"の訳のつもりなんだろうけど、日本では「徹底的行動主義」というんだけどな。まぁ、確かに"Radical"には「過激」という意味があるしね。
それにしてもワトソンからの古典的行動主義(Classical behaviorism)との違いを理解していないで、徹底的鼓動主義が主張しているのが、人を含む動物が単なる刺激と反射の関係だと思い込んでいるのがすごいね(皮肉的に)。徹底的行動主義に基づく行動分析学がいう行動は、レスポンデント行動のような反射行動だけではなく、オペラント行動、三項随伴性(three-term contingency)などの先行事象と反応そして後続事象のセットとしての、環境との相互作用をいうんだけどな。
これは本当に心理学者の中でも間違って理解している人が多くて驚く。批判するなら批判するで、その分野の基本となっていることを勉強してから批判するべきだ。
それにしても「過激行動主義」って用語は何かしらの分野の書籍や論文にでてくるのであろうか? 一度、調べてみたいものである。
ちなみに古典的行動主義から徹底的行動主義に関する歴史や、徹底的行動主義に関しては以下の論文と書籍がおすすめである。
・佐藤方哉. (1976). 行動理論への招待. 大修館書店.
・佐藤方哉. (1985). 行動心理学は徹底的行動主義に徹底している. 理想, 625, 124-135.
- 作者: 佐藤方哉
- 出版社/メーカー: 大修館書店
- 発売日: 1976/01/01
- メディア: 単行本
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