日々の積み重ねで実るチャンス

 最近、少しだけど"哲学"にはまっている。きっかけは「道徳的とは何なのか」「正義とは何なのか」を考え始めたためだ。私が行おうとする研究を含め、社会的貢献を行う場合は、この道徳的とは、正義とは、が重要になってくる。私一個人の価値観を押し付るわけにはいかない。

 まぁ、それはさておき、金曜日に大学の授業の一環で、キャリア形成について話をしてきた。趣旨としては、大学の3,4回生の以上の話を聞いて、1回生がこれからの大学生活をどのように過ごすのかを考えてもらうきっかけを作ることだ。私はこれは非常に良い授業だと考える。具体的にまだイメージがつかない1回生に対して、現在、これからの直線状にいる先輩の歩んできた道筋を聴くことにより、1回生がこれからをイメージしやすくなる。

 では、そもそもキャリア形成とは何なのか、である。キャリア形成=就職と考えるのは、あまりにも浅はかである。また、キャリア形成=資格取得も同様である。それでは、キャリア形成とは何なのか。それは、これからの選択肢の拡大を行うことと、「〜できる」という表現を増加させることである。

 ここで重要なのが、目的・目標を明確にすることである。まず、「体験≠経験」である。経験とはある目的を持って体験したことが、経験となるのである。目的を持たずに体験したものは、ただの「思い出」である。

 例えば、私には社会人経験がある。しかし、これを厳密にいえば社会人であったことろの体験と、経験である。今でも、社会人のときに体験したことを様々に思い出す。そして、現在の状況と結び付けて考える。これにより、現在の状況をより考えることができる。そして、社会人のときに経験したことは直接に現在に結びつている。仕事とは何なのか、働くとは何なのか、これからの人生をどうするのか、といった哲学的なことから、いわゆるたくさんのスキルを身に付けた。しかしながら、このスキルも、ただ仕事を"こなしている"だけでは身につくものではない。向上心をもって、自分自身で本を読んだり勉強して、現場で実践することによって、つまり仕事に"取り組む"ことによって身に付いたものである。これは、人生観にもしかりである。

 また、大学内でも仮ではあるが、4年間の履修計画の下、各回生の履修を組み、大学での目的に常に立ち返りながら毎回、思案し1年間を取り組んできた。日々の積み重ねを忘れずに、基本的なことからコツコツと。

 そして、私のできるは増加し、それにともない選択肢の拡大が行われている。この選択肢の拡大は職業選択の幅が広がるだけではなく、1つの職業に就きながらも、その職業、仕事の中での幅を広げるものである。それがキャリアを形成するということである。

 さらに、自分自身のできる表現を増やすには日々の積み重ねが重要である。キャリア形成はすぐその日にできるものではない。日々の振り返りと棚卸が必要なのである。現在は忘れてしまったかもしれないが、過去には膨大なリソースが存在する。その集約点が常に"今"なのである。私がこのブログにこうして書いているもの、振り返りの一環としてである。

 言うならば、今すぐに自分自身をどのような人物かを紹介できるようにしておくことである。それを意識して日々の振り返りを行えばやりやすいのかもしれない。もちろん、ここでいう「どのような人物」かは、その人自身の属性を表しているのではない、また、何をしてきたのかではない。「何ができるのか」である。

 そうは言いながらも、「私には何もできない・・・」と思う人もいるかもしれない。しかし、先にも述べたように「過去には膨大なリソース」が存在する。その中に、必ず「できる」が存在する。そして、この「できる」は"独り"で「できる」だけではなく、何かしらの環境設定があって「できる」でいいのである(何か妥協しているところもあるような気もするが)。 「友達とならできる」「〜〜の部分を手伝ってもらえたらできる」など、それでいいのだ! そこから、自立てきにできるようになればいいのだ。極論を言うと、他者からの援助や、何かしらの環境設定なしに独りでできることなんて何にもない。常に何かしらの関係があってできるのである。

 このようにキャリア形成とはできるを増やすことであり、決して学問と相容れないものではない。批判を恐れずに言うのなら、どのような世界に生きる人でも、自分が何をできるかを表現できなければ、見かけ倒しの三流である。

 と、まぁ、なんかまとまりがつかなくなってしまった。要するに、日々の積み重ねと、これまでの振り返りが大切だよね! ってこと。

 以上、そんな感じで。

※さて、今回から見出しをしっかりと考えていこうと思う。これも大学でしごと研究セミナーで、朝日新聞の方が何にでも(ラブレターにも!)見出しをつける、ということを実践されていることを聴いたためである。なので、良いか悪いかはあるかもしれないが、まずは実践。見出しを適当に考えないで、きちんと考えてみたいと思う。